ルイ・ヴィトンの歴史
2010年 10月 30日
パリの歴史を見せる この美術館で
只今 ルイ・ヴィトンのエクスポを 開催しています
フランスの老舗ブランド LOUIS VUITTON ルイ・ヴィトンの歴史は
同時に PARIS の歴史でもあるのですね
1821年 ジュラ地方生まれの Louis Vuitton は 14歳の時パリへ旅立ちます
1837年 layetier-emballeur(小箱作り&梱包業)Maréchalマレシャルの下で働き始め
1854年 最初のお店を 4 rue Neure des Capucines に開店します
ちょうどオスマン男爵による パリ大改造計画が進められていたオペラ地区
オペラ座ガルニエも建造され モダン・パリの中心でした
サン・ラザール駅の近くでもあった為 周辺にホテルが集中し
多くの旅行者を 迎える事にもなります
時はナポレオン3世による 第二次帝政時代
貴族婦人達は 大きく膨らんだクリノリンのドレスを着ています
そのボリュームのある衣装と 必要なアクセソワールや化粧道具などを
旅行で持ち運ぶのは 大変です
また いつでも取り出して着れるよう
衣装を良い状態で 保管しなければなりません
emballeur-layetier =梱包・小箱作りであるルイ・ヴィトンは
大切なものを保護しながら移動する為の トランクを作ります
彼はトランクを包む素材として 重くて傷つきやすい革よりも
軽くて丈夫 細工しやすいトワル地を使うことを思いつきます
小麦粉ベースの糊をコーティングすることで 防水効果も・・・
そして色は エレガントなTrianon トリアノン・グレーにしました
開店以来 少しずつ信用を得て
ナポレオン3世の皇后 Eugénie ウージェニーの御用達にまでなります
1872年 イミテーションされることを避ける為
ルイ・ヴィトンはベージュ地に赤の縦縞を思いつきますが
これも後には 他の製造者達にコピーされることに・・・
1888年 ベージュとブラウンの「ダミエ柄」を創り 登録
「Marque L.Vuitton déposée」と表示します
1896年 息子のジョルジュ・ヴィトンは イミテ-ションされ易い「ダミエ」より
複雑なモチーフに変えることを試みます
その頃 アーティスト達の間でブームが起こっていたジャポニズムの影響か
中世時代の日本の家紋からインスピレーションを得た モノグラムが生まれます
1905年 この「モノグラム柄」を登録します
ヴィトンにとって コピーされる事との戦いには
古い歴史があるのですね
展示してあるトランクには 革製のものも有りました
これは丈夫そう
縦型の引き出し付ワードローブは コロコダイル革製
他にも デスク内蔵の縦型トランクもありましたが
ここまでして自分の物を持って歩きたいのかしら・・・と思いますが・・・
何もないジャングルへの旅の為でしょうか
ひと目で他と違う 見た事の無い革製のトランクが有りました
何と象革
カワイソウ・・・
フランスは アフリカを植民地にしてましたしね・・・
コンゴへ赴任するオフィシエ=将校がオーダーした ベッド
これはスゴイ・・・こんなものもトランクの中に入ってしまうのですね
ヴィトンって家具職人?って感じ
ティー・ケース
ずーと前 テレビで見たドキュメンタリーを思い出しました
ある日本人が 高級ワインを運ぶ為のトランクをヴィトンでオーダーしました
担当製作者は 参考資料をヴィトン美術館へ探しに行ったのですが
参考にしたのが このティー・ケースだったと記憶してます
現代のハンドバッグやお財布などは ありませんでした
貴族や軍人 音楽家やオペラ歌手などの
旅行の多い人達が 大切なものを運ぶ為や 使い易いよう整理された
旅行用のトランク(MALLE)の歴史です
no.3 セクレテール(机)が内蔵された 引き出し付トランク
no.8 靴が30足も入るトランク
no. 5 象革のワードローブ
no. 9 ベッド入りトランク
no.10 船旅のキャビンで ベッドの下に入れられる低く平らなトランク
no.19 帽子用の丸いトランク
カルナヴァレ美術館も 秋です
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